競泳中国代表、生理を語った率直コメントが大反響
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【8月17日 AFP】愛嬌ある表情と豊かな感情表現で人々の心を捉えていた中国の女子競泳選手、傅園慧(Yuanhui Fu、フ・エンケイ)が、リオデジャネイロ五輪出場中に起きた生理について率直に語り、新たな称賛の声を集めている。
女子100メートル背泳ぎで銅メダルを獲得した20歳の傅は、中国代表チームが4位に終わった女子4×100メートルメドレーリレーで、中国人テレビキャスターになぜ疲れた様子だったのかと聞かれると、その理由を率直に答えた。
「良い泳ぎができなかった。私はチームメートたちに値しない」。キャスターは次に、腹痛が自身の泳ぎに影響があったかと質問。すると傅は、「昨日生理が来たから」と明かした。
この言葉は瞬く間に話題を集め、中国のソーシャルメディア上には、「私が生理中の時は歩いたり呼吸したりすることさえままならないことがあるのに、泳げたなんてすごい!」「この子はどんなことについても話す勇気がある」といった称賛の声が相次いだ。
一方、傅に同情的ではない声も聞かれた。批判的なコメントには「中国は彼女に多額の金を費やしている。それなのに生理について話すのか? 面白いジョークだが、どうして世界中の人々の目の前でばかを演じなければいけないのか?」といったものもあったが、中国版ツイッター(Twitter)「新浪微博(Sina Weibo)」のあるユーザーは「母親も、叔母も、祖母も皆、生理を経験しているのだから、2016年になった今、これについて話すことは当然」と反論している。
傅はその感情豊かな顔がネット上で話題となり、リオ五輪で最も人気の中国人選手となった。新浪微博でのフォロワー数は600万人を超えており、中国国営メディアも、ロボットを彷彿(ほうふつ)とさせるステレオタイプとは違う中国人アスリートの側面を見せたとして、傅を称賛。16日に帰国した際には、空港で大勢のファンに囲まれ、写真撮影をせがまれた。
傅はこれまでも、そのプールサイドの振る舞いで話題をさらってきた。昨年ロシアのカザニ(Kazan)で開催された第16回世界水泳選手権(16th FINA World Championships)では、チームメートが真剣な表情で表彰式に臨む中、頭を振って喜びを爆発させる傅の様子が動画に捉えられた。(c)AFP