【8月12日 AFP】フィリピンの首都マニラ(Manila)郊外の刑務所で爆発が起き、受刑者10人が死亡した。当局が12日、発表した。脱獄および刑務所長を人質にとる計画が失敗した結果によるものとみられている。

 爆発があったのはマニラ首都圏パラニャーケ(Paranaque)市の刑務所。国家刑務所管轄当局の報道官によると11日夜、刑務所長室で受刑者10人と所長が面談していた最中に爆発が起き、10人は死亡、所長は負傷した。

 フィリピンでは、「麻薬撲滅戦争」を掲げるロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)氏が大統領に就任して以来、麻薬密売に関与していたとして殺害された人数は数百人に上っている他、逮捕者は数千人を超え、国内の刑務所は超過密状態となっており、爆発はそうした状況の中で起きた。

 報道官は記者会見で、予備調査から爆発は手投げ弾によるものと分かり、現場から拳銃1丁が見つかったことを明らかにした。死亡した受刑者10人のうち中国人2人を含む8人は違法薬物関連の罪で、残る2人は強盗の罪で収監されていた。(c)AFP