豪移民相、難民収容施設での性的暴行は「申請者のうそ」
このニュースをシェア
【8月11日 AFP】オーストラリアのピーター・ダットン(Peter Dutton)移民相は11日、オーストラリアの難民認定申請者の収容施設で横行する虐待を記したとされる内部文書の流出を受け、同国に難民認定されるために難民申請者らが性的暴行があったとうそをついていると語った。
豪政府は厳しい移民政策をとっており、同国にボートでたどり着いた難民認定申請者らは強制送還されるか、太平洋のナウルとパプアニューギニアの収容施設に送られる。
英紙ガーディアン(Guardian)の豪州版が伝えた2000点以上の内部文書によると、ナウルの難民申請者らは、子どもを含め、暴行や性的虐待、精神的ストレスにさらされているという。
ダットン移民相は、内部文書に記された一部は「性的暴行のうその証言だ」と述べた。「というのも結局のところ、人々は密輸業者に金を払っているのであり、わが国に来たいと思っているからだ」と語った上で、実際に起きたのであればいかなる虐待も豪政府は許しはしないと付け加えた。
「自傷すらする人がいて、オーストラリアに来るために焼身自殺を図った人々もいる。虚偽の証言をする人々がいるのも間違いない」と、ダットン移民相は民間ラジオ局2GBで語った。
国際人権団体のアムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)とヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は先週、報告書を発表し、オーストラリア政府が深刻な虐待疑惑について対策を取らない理由は「さらなる難民申請者の同国への流入を抑止するための意図的な政策のようにみられる」との見解を表明していた。(c)AFP