リオ会場の水緑化、隣接プールにも拡大 原因は「薬品不足」
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【8月11日 AFP】リオデジャネイロ五輪の飛び込みプールの水が、一夜にして青色から緑色に変わった問題で、国際水泳連盟(FINA)は10日、変色の原因は水質を調整する薬品が不足したことだったと明らかにした。ただ、同じ現象は水球などに使われる隣接プールにも拡大。選手らは異様な色の水の中での競技を強いられている。
リオ五輪組織委員会は、検査の結果、緑色の水には「危険性が全くない」ことが確認されたと強調。変色の原因は、プールの使用量が増えたことで「アルカリ度の急激な変化」という予想外の影響が出たことにあると説明している。
飛び込みプールの水が通常の青から藻のような緑に変わったことにより、9日の飛び込み競技は異様な雰囲気に包まれた。選手らは競技に支障はなかったと話しているが、その後、隣接する水球やシンクロナイズドスイミングに使用されるプールも緑色に変色し、大会運営側は10日、火消しに追われた。
FINAは「水質管理のために使用される薬品が不足したこと」が変色の原因とした上で、競技を中断する理由はないと付け加えた。
大会組織委の広報を務めるマリオ・アンドラーダ(Mario Andrada)氏は、両プールの状態を改善する処置がとられたが、前夜から10日にかけ降り続いている雨により、水質回復が遅れていると説明。「すぐに水の色が青色に戻ることを見込んでいる。さまざまな要因が、水の色とアルカリ度に影響を与えた」と述べている。
アンドラーダ氏は一方で、「より徹底した検査が行われるべきだった」と認め、「通常の手順に従って検査をした。われわれはおそらく、プールを使用する選手数が増えたときに生じる影響を考慮できなかったのだろう」と述べた。(c)AFP