IOC、ロンドン五輪やり投げ銀メダリストら4人を薬物違反で処分
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【8月10日 AFP】2008年北京五輪と2012年ロンドン五輪の薬物検査で採取されたサンプルを再検査した国際オリンピック委員会(IOC)は9日、ウクライナのオレクサンドル・ピャトニシャ(Oleksandr Pyatnytsya)がロンドン五輪の男子やり投げで獲得した銀メダルを剥奪したことを明かした。
最新の分析技術を用いて再検査した結果、ロンドン五輪と北京五輪の薬物検査で採取された98人の検体から禁止薬物の陽性反応が検出されており、IOCは今回4人の処分を発表した。
これにより、トルコとアルメニアの女子重量挙げと、ベラルーシの男子ハンマー投げの選手がリオデジャネイロ五輪から追放されている。
世界反ドーピング機関(WADA)の調査でロシアが「国家ぐるみ」のドーピングを行っていたことが明らかになったことにより、IOCは過去2大会の五輪で採取された数百のサンプルを新たに検査するよう命じていた。
ロンドン五輪の男子やり投げで優勝したトリニダード・トバゴのケショーン・ウォルコット(Keshorn Walcott)と7センチ差で銀メダルを獲得したピャトニシャは、禁止薬物のトゥリナボル(turinabol)を摂取していたことが明らかとなった。
IOCによると、ピャトニシャは再検査の結果に異議を唱えることも、懲戒委員会に出席することもなかったという。
北京五輪の重量挙げ女子48キロ級に出場したトルコのヌルジャン・タイラン(Nurcan Taylan)、同大会の重量挙げ女子75キロ級で11位だったアルメニアのフリプシメ・フルシュジャン(Hripsime Khurshudyan)は、ともに筋肉増強剤のスタノゾロール(stanozolol)を使用していたことが分かった。
また、ロンドン五輪の男子ハンマー投げで28位、2014年の欧州選手権(European Championships in Athletics 2014)では4位だったベラルーシのパベル・クリビツキ(Pavel Kryvitksi)は、スタノゾロールとトゥリナボルを使用していたことが明かされている。(c)AFP