クリントン氏の暗殺呼び掛け? トランプ氏の発言がまた物議
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【8月10日 AFP】米大統領選の共和党候補であるドナルド・トランプ(Donald Trump)氏は9日、民主党候補のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏が大統領選で当選し最高裁判事を指名することを、銃を持つ人や銃を保有する権利を認める人は阻止できるのではないかと述べた。クリントン氏の暗殺を呼び掛けるような発言だとして、民主党側やメディアなどから一斉に非難の声が上がっている。
トランプ氏はノースカロライナ(North Carolina)州ウィルミントン(Wilmington)で開かれた選挙集会で「ヒラリーは(武器を保有する権利を認めた)憲法修正第2条(Second Amendment)を廃止したがっている」と言及。「彼女が判事を選ぶことになれば、皆さんにできることは何もない」と語った上で、「修正第2条派の人々(武器保有権の擁護者)にはできることがあるのかもしれないが」と付け加えた。
発言の真意は直後には明らかでなかったが、米メディアや交流サイト(SNS)ユーザーは即座に反応。トランプ氏は冗談にせよそうでないにせよ、クリントン氏や判事の暗殺を促しているととられかねないとの非難や懸念の声が相次いだ。
これに対してトランプ氏の陣営はただちに声明を出し、発言は銃を保有する権利を擁護する人々が選挙に強力な影響力を持つという意味だと述べ、メディアは「不誠実だ」と応酬した。
一方、クリントン氏の陣営は発言に強く反発。陣営の選挙活動委員長を務めるロビー・ムーク(Robby Mook)氏は、トランプ氏は「危険な」言葉を使っていると非難。「いやしくも米国の大統領を目指す人が暴力を促すような発言をすることは断じて許されない」と反発した。
トランプ氏はこれまでも、クリントン氏は銃保有権の撤廃を求めていると度々批判してきた。(c)AFP