【8月10日 AFP】リオデジャネイロ五輪、体操の男子種目別つり輪で決勝進出を決めていたオランダのユーリ・ファン・ヘルダー(Yuri van Gelder)が、選手村外での飲酒を理由に同国代表からの除名処分を受け、9日に帰国の途に就いた。

 2005年の世界王者ファン・ヘルダーは、6日に行われたつり輪の予選を8位で通過し、決勝に進出していた。だが同日夜、決勝進出を祝うため、オランダ選手団の厳しいルールを破ってリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)の街に繰り出すと、翌日朝まで選手村に戻らなかった。

 オランダ代表アンバサダーは9日の声明で、「(除名処分は)難しい決定だった」とした上で、「ユーリにとっては最悪な処分だと思うが、このような行為は許されない。五輪やそのほかのいかなる競技会においても起きるべきではない」と述べた。

 オランダ選手団によると、33歳にしてついに夢の五輪初出場を果たしたファン・ヘルダーは、選手村外での飲酒の事実を認めているという。アンバサダーは、出場禁止処分は「やむを得ない措置だった」としている。

 ファン・ヘルダーの問題行動は初めてではない。2009年にはオランダ体操選手権での検査でコカインの陽性反応が出たため、1年間の大会出場停止処分を言い渡され、フランスで依存症治療を受けていた。(c)AFP