16年間のハンストに終止符、インドの「鉄の女」が政界進出へ
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【8月9日 AFP】世界最長とされる16年間のハンガーストライキを貫き、インドで「鉄の女」と称される人権活動家のイロム・シャルミラ(Irom Sharmila)さんが9日、政界へ進出するためにハンストを中止した。
シャルミラさんは2000年11月に、インド北東部マニプール(Manipur)州の自宅近くのバス停で、インド軍によって10人が殺害されるのを目撃し、免責特権を認める軍特別権限法(AFSPA)に守られた軍による人権侵害に抗議するため、16年間食事と水の摂取を拒んできた。
インド当局は、ハンストは同国で犯罪とみなされる「自殺未遂」に当たるとし、シャルミラさんを拘置するとともに、チューブを通じて強制的に栄養を補給してきた。だが今回、シャルミラさんがハンストの中止を約束したことから、シャルミラさんを釈放した。
州都インパール(Imphal)の裁判所前で報道陣の取材に応じたシャルミラさんは「私個人による証書をつくり、釈放された」と語った。
シャルミラさんは2週間前、ハンストをやめて2017年の州議会選挙に無所属候補として出馬すると宣言し、支持者らを驚かせた。このとき「これまでは私一人の闘いだったが、ハンストを続ける代わりに議員になることで民主的に軍特別権限法(AFSPA)に対して闘っていく決意をした」と述べていた。(c)AFP