【8月7日 AFP】ブラジルでリオデジャネイロ五輪が開幕した5日、開会式会場に向かうバスで、レバノン選手団がイスラエル選手団との同乗を拒否する騒動があった。レバノンとイスラエルは現在も戦争状態にあり国交もない。

 5日の騒動は開会式会場のマラカナン・スタジアム(Maracana Stadium)に向かうバスで起きた。すでにレバノンの選手らが着席していたバスに、イスラエルの選手らが乗り込もうとすると、レバノンのサリム・ハッジ・ニコラス(Salim al-Haj Nicolas)選手団長が運転手にドアを閉めるように言った。同団長は「イスラエルの選手が無理やり乗り込んできた」とAFPに語った。

 イスラエル側もボート競技のウディ・ガル(Udi Gal)選手がフェイスブック(Facebook)上でレバノン選手団とのいざこざを認めた。

 ニコラス・レバノン団長やガル選手の話をまとめると、見かねた運営関係者らがイスラエル選手団を他のバスに誘導しようとしたが、イスラエル選手らはこれを拒否し、自分たちと同乗したくないのならばレバノン選手団が降りるべきだと主張して、レバノン選手らをバスから降車させようとした。最終的にはそれぞれが別のバスで開会式会場に向かい、「国際紛争」は回避されたという。(c)AFP