【8月7日 AFP】リオデジャネイロ五輪は6日、柔道男子60キロ級が行われ、国家ぐるみのドーピングにより大幅に出場選手数が削減されたロシアのベスラン・ムドラノフ(Beslan Mudranov)が、同国勢としては今大会初の金メダルを獲得した。

 世界ランク16位のムドラノフは決勝で、ゴールデンスコアの延長戦44秒に技ありを奪ってカザフスタンのエルドス・スメトフ(Yeldos Smetov)を下し、開幕日にドーピング問題に揺れる母国にメダルをもたらした。

 なお、銅メダルは高藤直寿(Naohisa Takato)、ウズベキスタンのディヨルベク・ウロズボエフ(Diyorbek Urozboev)が獲得している。

 国家ぐるみのドーピングが発覚したことにより、一時はロシア人選手のリオ五輪出場が全面的に禁止される可能性もあったが、国際柔道連盟(IJF)は、一貫して同国選手がリオ五輪に出場する権利を擁護する姿勢を示していた。

 国際オリンピック委員会(IOC)はロシアの五輪出場を認めたが、複数の競技連盟がドーピング疑惑で同国選手の出場を禁止したことにより、ロシアはリオ五輪にこの100年間で同国史上最も小規模な選手団を送り込むことになった。

 リオ五輪開幕前にIJFは声明で、「ロシア人選手のリオ五輪参加を認めることにより、若者に冷戦ではなく友好というポジティブなメッセージを送りたい」と発表していた。(c)AFP