デューラーの銅版画、仏のみの市で見つかり独美術館に寄付
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【8月6日 AFP】ドイツの芸術家、アルブレヒト・デューラー(Albrecht Duerer)の行方不明となっていた作品がフランスで行われたのみの市で見つかった。発見者は同作を数ユーロ(数百円)で購入して独シュツットガルト(Stuttgart)の美術館に寄付し、注目を集めている。
シュツットガルトにある州立美術館の広報担当者アネッテ・フランケンベルガ―(Anette Frankenberger)氏は5日、寄付された作品は1520年に制作された「天使に王冠を授けられる聖母(Mary Crowned By An Angel)」と題された銅版画で、「保存状態は極めて良好」だとAFPに語った。
仏東部サルブール(Sarrebourg)で開催されたのみの市で元考古学者のフランス人が同作に気付いてすぐに購入したところ、裏面に州立美術館の印があることに気付き、匿名で同美術館に寄付することを決めた。売り手はサルブール市民で、家を掃除していたら出てきた銅版画をのみの市に売りに出したという。
フランケンベルガ―氏によると、同作は第2次世界大戦(World War II)の終戦時から行方不明になっていたが、これまでの相当期間は紙に包まれて保存されていたとみられ、良好な状態に維持されているという。
デューラーは1471年、ドイツ南部ニュルンベルク(Nuremberg)に生まれ、イタリア各地を渡り歩き、ドイツや北欧にルネサンスを伝えた初期の芸術家の一人となった。(c)AFP