【8月5日 AFP】マレーシアで14歳の少女をレイプした容疑者が被害者と結婚することで刑罰を免れた事件に対し、批判の声が上がっているのを受け、同国政府は4日、裁判所に事件の再審理を要請した。

 被害者の少女は現在15歳。20代のアフマド・シュクリ・ユスフ(Ahmad Syukri Yusuf)容疑者に昨年、レイプされたとされている。マレーシアでは、レイプの罪で有罪が言い渡された場合、最高30年の禁錮刑とむち打ちの刑が科される。

 だが、ボルネオ(Borneo)島サラワク(Sarawak)州の裁判所は先週、ユスフ容疑者が被害者と結婚したことを受け、訴追手続きをこれ以上進めないとの判断を下した。

 これを受け、ロハニ・アブドル・カリム(Rohani Abdul Karim)女性・家族・社会開発相は4日、次席検事が高等裁判所に再審理を求めることになると述べ、さらに、今後はレイプの容疑者が被害者と結婚するのを当局が阻止すると付け加えた。

 マレーシアでは過去にも同様の事例があった。2013年、12歳の少女をレイプした容疑者が、被害者と結婚したことで刑罰を免れ、人権団体が激しい批判の声を上げる事件があった。この事件では、その翌年に高裁が禁錮12年の有罪判決を言い渡していた。(c)AFP