【8月3日 AFP】(更新)韓国国防省によると、北朝鮮は3日、日本海(Sea of Japan)に向けて弾道ミサイル1発を試射した。米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の韓国配備を決めたことへの反発とみられる。

 ミサイルは3日午前7時50分ごろ、北朝鮮西部の黄海南道(South Hwanghae)殷栗(Unyul)郡付近から発射された。

 北朝鮮は7月、米国が同月に韓国への配備を発表したTHAADに対して「物理的な対応」を取ることも辞さないと威嚇。同19日には西部の黄海北道(North Hwanghae)黄州(Hwangju)から弾道ミサイル3発を発射し、韓国への核攻撃の予行演習だと脅していた。

 国連(UN)の決議は北朝鮮による弾道ミサイル技術の開発を禁じているが、北朝鮮は一連の制裁を無視する形でミサイルの試射を繰り返している。

 ミサイルは日本の海岸から250キロ離れた日本海に落下したとみられている。安倍晋三(Shinzo Abe)首相は3日、「わが国の安全保障に対する重要な脅威であり、許しがたい暴挙だ」と記者団に述べ、北朝鮮を強く非難した。

 中谷元(Gen Nakatani)防衛相は、ミサイルは日本海上の日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したと推定されると明らかにした。確認されれば、北朝鮮のミサイルが日本海で日本のEEZ内に着水するのは初となる。太平洋(Pacific Ocean)では1998年に日本のEEZ内に落下している。(c)AFP