【8月3日 AFP】左手首の故障による約2か月に及ぶ戦線離脱からの復帰を目指す男子テニスのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が2日、リオデジャネイロ五輪で3種目に出場することを発表した。

 出場決定についてナダルは「チームと話し合った後、出場可能な全ての種目でプレーすることを決断した。ここに来て、練習もある程度順調に進んでいるよ。でも、理想的な状況とは言えない。リスクがあることは拭いきれない」と語った。

 ナダルは2日の練習後、コート上でスペイン代表チームのコンチタ・マルティネス(Conchita Martinez)監督とチームドクターを交え、長時間にわたって今回の出場について議論していた。

 今回の決断により、ナダルは男子シングルスに加えて、マルク・ロペス(Marc Lopez、スペイン)と組む男子ダブルス、ガルビネ・ムグルサ(Garbine Muguruza、スペイン)と組む混合ダブルスの計3種目でメダル獲得を目指す。

 左手首のけんを痛めた影響で、全仏オープンテニス(French Open 2016)の男子シングルス3回戦を棄権して以来、実戦から遠ざかっていたナダルは、手首の状態について「昨日、今日とこの2か月の間で最も強度の高いトレーニングを行ったけど、手首は悪くなってない」と語った。実際に、2日に行われた練習でも、全仏の時から着用していた手首のサポーターは確認されなかった。

 メダルの可能性についてナダルは、負担が軽減されるダブルス種目にあるとみている。

「ダブルスの方がうまくいくかもしれない。やってみないとわからないけどね」

「スペインにポジティブな影響をもたらすために、自分ができることは全てやるよ」

 2008年の北京五輪で金メダルに輝いているナダルは、膝のけがで2012年のロンドン五輪を欠場している。今回のリオ五輪では、5日の開会式でスペイン代表の旗手を務める予定となっている。

 また、同日には男子テニス世界ランキング4位のスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)が、腰のけがを理由として、リオデジャネイロ五輪を欠場することを発表しており、代わりにサム・グロス(Sam Groth、オーストラリア)が繰り上げで出場することが決まった。(c)AFP