「ナイジェリア軍がシーア派347人殺害」 公的調査、訴追を勧告
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【8月2日 AFP】ナイジェリア軍が昨年12月、北部カドゥナ(Kaduna)州でイスラム教シーア派(Shiite)の347人を殺害し、遺体を集団埋葬地に遺棄したと結論付ける調査結果が1日、明らかになった。州政府が設置した調査委員会による報告書がまとめられた。
2日にわたる暴力行為が始まったのは昨年12月12日。宗教儀式に参加していたシーア派の信徒らが、タクル・ユスフ・ブラタイ(Tukur Yusuf Buratai)陸軍参謀長(中将)の車列の邪魔になったのがきっかけという。
193ページに及ぶ報告書は「ナイジェリア陸軍は過剰な武力を行使した」と指弾している。兵士1人と勾留後に死亡したシーア派の信徒1人を含む計349人が死亡したという。
調査委は、殺害に関与した者を訴追するよう勧告している。
この問題では国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)が先に、ナイジェリア軍がイラン寄りのシーア派聖職者イブラヒム・ザクザキー(Ibrahim Zakzaky)師の支持者を故意に銃撃して殺害、遺体を集団埋葬地に埋め、証拠を隠滅したと非難、関係者の訴追を求めていた。
軍側は、群衆はブラタイ陸軍参謀長の暗殺を試みたため、兵士らが交戦規則に従って対処したと主張している。(c)AFP