「理解不能」な言葉使った記者に罰金、タジキスタン
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【8月2日 AFP】中央アジアに位置し、旧ソ連の構成国だったタジキスタンでは、ロシア風のサンタクロースをテレビに登場させることが禁止され、子どもに外国名を付けることも禁じられたが、今度は「理解不能」な言葉を使用したジャーナリストに罰金が科されることになった。
タジキスタン政府の国語委員会を率いるガウハル・シャリフゾダ(Gavhar Sharifzoda)氏は1日、露インタファクス(Interfax)通信が伝えた談話の中で「ジャーナリストが素朴な読者や視聴者には理解できない言葉を、1日に10個も使う場合もある。国語の規範を甚だしく逸脱するものだ」と述べた。
罰金はジャーナリストがフリーランスの場合は75~100ドル(7600~1万円)、公務員や報道機関に所属する場合は最大200ドル(約2万500円)を科すという。いつから禁止されるかは定かでない。
人口800万人のタジキスタンでは、公用語のタジク語に対し、アフガニスタンで話されているペルシャ語やダリー語の影響が増しているとして当局が不満を表している。
タジキスタンでは旧ソ連時代に広く話されていたロシア語を「民族間のコミュニケーション」に使用する言語として憲法上で認めているが、公用語はタジク語だけとなっている。内陸の貧困国タジキスタンで長年大統領の座にあるエモマリ・ラフモン(Emomali Rakhmon)氏は、愛国心を高めるためとして、2009年に公用語としてのロシア語の使用を廃止した。しかし、現在もタジク語の表記には、ロシア語のキリル文字の一種が使用されている。(c)AFP