結婚式前日の妹2人を兄が射殺、恋愛結婚許せず パキスタン
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【7月31日 AFP】パキスタン中部パンジャブ(Punjab)州で結婚式を翌日に控えていた姉妹2人が兄に射殺される事件が起きた。警察が30日、発表した。パキスタンで相次いでいる「名誉殺人」の最新の事例となった。
AFPの取材に応じた地元の警察幹部によれば、今月29日、コサル・ビビ(Kosar Bibi)さん(22)とガルザール・ビビ(Gulzar Bibi)さん(28)の姉妹は、自分たちで選んだ相手と結婚する準備を進めていたところ、兄のナシール・フセイン(Nasir Hussain)容疑者(35)に射殺された。フセイン容疑者は妹たちが親戚と結婚することを望み、恋愛結婚することに反対していたという。
一家の父親、アタ・モハマド(Atta Mohammad)さんは報道陣に対し、フセイン容疑者が「私たち家族のことも、何もかも、めちゃくちゃにした」と心境を語った。
保守的なイスラム教国であるパキスタンでは、家族の名誉を守るという名目で女性が身内に殺害される事件が後を絶たない。
年間約1000人が犠牲になっている名誉殺人などへの取り組みを求める圧力が強まる中、パキスタンの法相は今月、名誉殺人に対処し、性的暴行事件の有罪判決を増やすことを目的とした法案の採決を近いうちに議会で行うことを明らかにしていた。(c)AFP