【7月28日 AFP】(更新、写真追加)フランス北部ルーアン(Rouen)近郊の教会に2人組が押し入り、人質とした司祭を殺害した事件で、仏捜査当局は、2人目の襲撃犯の身元をアブデル・マリク・プティジャン(Abdel Malik Petitjean)容疑者(19)と特定した。仏検察当局が28日、明らかにした。同容疑者は過去にシリアへ渡航を試み、当局の監視対象となっていたという。

 26日に起きた事件で警察に射殺された容疑者2人のうち1人はアデル・カミーシュ(Adel Kermiche)容疑者(19)と特定されていたが、2人目は顔面に銃弾を受けていたため身元確認が難航していた。

 検察当局の関係者によると、プティジャン容疑者には犯罪歴はなく、警察に指紋やDNAの記録は残っていなかったが、トルコ経由でシリア入りしようとしたとする6月29日付の警察の記録が見つかった。そこから、同容疑者の母親にDNAサンプルの提供を求め、身元の特定ができたという。

 プティジャン容疑者はトルコからシリア入りを試みた後、フランス当局によって今年6月、国家安全保障に危険を及ぼす恐れのある人物のリストに記載されていた。カミーシュ容疑者もまた、テロ関連の犯罪者と関係を持った罪で訴追され、監視用ブレスレットを装着して自宅軟禁下に置かれていたことが分かっている。(c)AFP