ロシア、新たに約30人がリオ出場禁止に ボートから22人
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■カヌーはロンドンの金メダリスト含む5人が出場禁止
国際カヌー連盟(ICF)は、カナダのリチャード・マクラーレン(Richard McLaren)教授の報告書で名前が示唆された選手について、新たな情報を入手したことを受けて、「迅速な行動」に着手。スプリントの選手5人をリオ五輪から除外した。
そのなかには、世界選手権で金メダル5個、4年前のロンドン五輪では銅メダルを獲得したアレクセイ・コロワシュコフ(Alexey Korovashkov)、ロンドン五輪のスプリント・カヤックペアで金メダルを獲得したアレクサンドル・ジアチェンコ(Alexander Dyachenko)が含まれている。
世界反ドーピング機関(WADA)の要請を受けてマクラーレン氏が行った調査では、露スポーツ省の下、巧妙なドーピングシステムが30以上の競技に広がっていたことが明らかにされている。上記の2人は報告書の中で、「陽性消失法」という隠ぺい工作に関わり、2014年の陽性の結果が報告されなかったと指摘されている。
ICFのサイモン・トゥーソン(Simon Toulson)事務総長は、「五輪ムーブメントにとっての大きな痛手であり、われわれのスポーツの関与がほのめかされていたことに驚いている。われわれは迅速な行動を取り、ドーピングの証拠がある違反者をすべて除外した」と述べた。
近代五種では、マクラーレン氏の報告書で名前が挙がったマクシム・クストフ(Maksim Kustov)とイリヤ・フロロフ(Ilia Frolov)が除外された。セーリングではパベル・ソジキン(Pavel Sozykin)の出場が国際セーリング連盟(World Sailing)から禁止されたが、残る6人の出場とソジヤキンの補欠は認められた。
その一方で、国際射撃連盟(ISSF)は薬物検査で陽性となった記録がなく、またマクラーレン氏の報告書でも名前が挙がっていないことを理由に、ロシアの選手全18人のリオ五輪出場を認めると発表した。このほかにも、柔道、テニス、馬術の各連盟が、ロシア選手の出場を認める意向を示している。