【7月26日 AFP】来月5日に五輪が開幕するブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)で暮らすニュージーランド人の格闘家が、武装警察に一時的に拉致された上、強制的に現金自動預払機(ATM)に連れて行かれ、現金を引き下ろすよう強要されたと訴えるとともに、五輪の警備態勢に疑問を投げかけている。ニュージーランドのニュースサイト「stuff.co.nz」が男性の話を伝えた。

 リオでブラジリアン柔術の修行をしているジェイソン・リー(Jason Lee)さん(27)は23日、柔術大会からレンタカーで帰宅する際、バイクに乗った制服姿の警官2人組に呼び止められ、書類に不備があるとして罰金2000レアル(約6万3000円)を要求された。

 そんな現金は持っていないと答えたリーさんは交番へ連れて行かれ、パトカー仕様ではない車に乗せられ、2人組のうちの1人にATMへ連れて行かれた。 

 この出来事を後から警察署に届け出ると、そこにいた警官から、リーさんを襲ったと思われる警官らを「自分たちさえも怖がっている」と告げられたという。

 同署で観光客関連の事件を扱う部署は25日、リーさんが「おそらく武装警察によって制止」されたことに対し、告訴したことを認める声明を発表した。警察は現在「本件について捜査中」だとしている。(c)AFP