【7月26日 AFP】インターネットサービス大手の米ヤフー(Yahoo)は、中核事業を米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズ(Verizon Communications)に48億ドル(約5100億円)で売却することで合意した。両社が25日、発表した。これにより、インターネット業界の草分け的存在だったヤフーの独立企業としての20年の歴史に幕が下ろされる。

 世界中の多くの人々をネットの世界にいざなったヤフーは、近年の業績不振を受け、売却交渉を数か月にわたり続けていた。

 ベライゾンのローウェル・マカダム(Lowell McAdam)最高経営責任者(CEO)は、最近同社が買収したインターネット大手AOLとヤフーを統合して「世界トップのモバイルメディア企業」を立ち上げ、デジタル広告部門でのさらなる増収を目指すとしている。

 売却対象には、ヤフーが保有する現金や特許の一部、中国電子商取引大手アリババ(阿里巴巴、Alibaba)株、さらにヤフージャパン(Yahoo Japan)株は含まれない。しかし、高い人気を誇るヤフーニュース(Yahoo News)やヤフーメール(Yahoo Mail)など、世界で10億人以上のユーザーを抱えるネット部門は売却される。

 買収契約は、株主や規制当局からの承認を経て、来年初めにも成立する見込み。中核事業を失うヤフーは投資会社となり、取引成立後には社名も変更する予定だ。(c)AFP/Sophie ESTIENNE with Rob Lever in Washington