【7月23日 AFP】ロシア人冒険家フェドル・コニュホフ(Fedor Konyukhov)さんが23日、熱気球による世界一周の最速記録を更新した。

 コニュホフさんは今月12日に豪ウエスタンオーストラリア(Western Australia)州から出発。23日午後までに無事ルートを飛行したが、現時点ではまだ着陸はしていない。世界一周にかかった日数はおよそ11日間で、2002年に初めて気球での単独世界一周を成し遂げた米国の冒険家、故スティーブ・フォセット(Steve Fossett)さんの13日間という記録を更新した。

 オーストラリア出発後のルートは、ニュージーランド上空を越えて太平洋を渡り、南米から南アフリカの喜望峰(Cape of Good Hope)、南極海(Southern Ocean)を経由した。雷雨の中を進んだり、最終的にオーストラリアへ戻ろうとする際に強風で南極方面へ押し流されたりしたこともあったが、オーストラリア大陸を無事横切り西部へ到達した。コーディネーターのジョン・ワリントン(John Wallington)さんによれば、コニュホフさんは出発地点とほぼ同じ地点に戻って来たという。

 コニュホフさんはこれまでに北極点、南極点の単独到達や、全長27メートルのヨットによる単独世界一周を達成しているが、ワリントンによると、コニュホフさんにとって今回は「ただ飛んで世界一周をする」ことが目標で記録更新は「ボーナス」だという。(c)AFP