【7月21日 AFP】ツイッター（Twitter）が、新作映画『ゴーストバスターズ（Ghostbusters）』に出演した黒人コメディアン/女優のレスリー・ジョーンズ（Leslie Jones）さんに対する誹謗（ひぼう）中傷を扇動したとして、保守系ニュースサイトの編集者の利用を禁止し、賛否両論を巻き起こしている。

　ジョーンズさんは18日、1984年公開の人気映画を女性キャストでリメークした同作の公開をめぐり、ネットユーザーから人種差別的な中傷を繰り返し受けたとして、自身のツイッターアカウントを閉鎖すると宣言。「私は今夜、涙と悲しみに満ちた心をもって、ツイッターを去ります。これはすべて、私が映画に出演したから。映画を嫌ってもいいけど、今日私が受けた仕打ちは間違っている」と訴えていた。

　中傷の中には、5月に米シンシナティ動物園（Cincinnati Zoo）で獣舎に転落した男児を守るために射殺されたゴリラの「ハランベ（Harambe）」をジョーンズさんになぞらえるものもあった。

　これを受けツイッターは19日、ニュースサイト「ブライトバート（Breitbart）」編集者で挑発的な投稿で知られるマイロ・ヤノポロス（Milo Yiannopoulos）氏の利用を禁止した。ヤノポロス氏は、ジョーンズさんに人種差別的なコメントを浴びせるようフォロワーにけしかけたと批判されている。

　この措置は賛否を呼び、ソーシャルメディア上での言論の自由についての論争も引き起こした。ヤノポロス氏は禁止措置を受けた後に発表したコメントで、「ツイッターは、自らがムスリムのテロリストと『ブラック・ライブズ・マター（Black Lives Matter、黒人の命は大切だ）』運動の過激派にとっては安全だが、保守派は立ち入りが禁止される場所であることを認めた」と批判している。(c)AFP/Rob Lever