【7月21日 AFP】米大統領選の共和党候補に指名されたドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の妻、メラニア(Melania Trump)夫人が同党全国大会で行った演説について、原稿を執筆したトランプ陣営のスタッフが20日、ミシェル・オバマ(Michelle Obama)大統領夫人の言葉を使ったことを認め、謝罪した。

 元モデルのメラニア夫人が党大会初日の18日夜に行った演説は、テレビ中継で数百万人が視聴。だが盗用疑惑の浮上によって、党大会にとっては悪夢の幕開けとなり、トランプ陣営に対しても厳しい視線が向けられた。

 演説原稿を執筆したメレディス・マクアイバー(Meredith McIver)氏はトランプ陣営を通じて発表した声明で、メラニア夫人との打ち合わせの際に、演説の見本として「ずっと好きだった」ミシェル夫人のスピーチの抜粋を読み聞かされたと説明。「私はそれを書きとめ、後に表現の一部を草稿に組み入れた。それが結果的に最終原稿になった」という。

 マクアイバー氏は「オバマ夫人のスピーチを確認しなかったのは、私の過ちだった。騒動を起こしてしまい、非常に反省している」として謝罪しつつ、「悪意はなかった」と弁明している。

 辞職を決めたものの、トランプ氏は「悪気のない間違いは誰にでもある」として受け入れなかったという。トランプ氏は20日にツイッター(Twitter)で「どんな話題集めもいいものだと考えるのなら、メラニアのスピーチが政界史上最大の話題を集めたのは朗報だ」とコメントしている。(c)AFP