【7月20日 AFP】パキスタンで、既婚女性と不倫関係にあったとして、男性が拷問され殺害された。警察当局が19日、発表した。いわゆる「名誉殺人」とみられているが、男性が被害者となるのはまれ。

 警察当局によると、事件はパキスタン中部の貧困地区デラガジカーン(Dera Ghazi Khan)で18日に起きた。アラ・ディッタ(Allah Ditta)さん(24)は、不倫関係にあるとされる女性が住む村にいるところを5人の男に目撃され、複数回にわたって刺された。ディッタさんは、両腕と唇、鼻を切り落とされていたという。

 地元警察署長のアタ・ムハマド・カーン(Ata Muhammad Khan)氏は、「被害者は病院に搬送されたが死亡した」と述べ、名誉殺人とみられ、容疑者を捜索中だと付け加えた。女性の側に被害はなかったという。

 保守的なイスラム教の国であるパキスタンでは毎年、家族の名誉を汚したとして、数百人規模の女性が親族によって殺害されている。だが、男性が名誉殺人の犠牲になることは少ない。(c)AFP