ブシャール「ジカ熱が心配」 リオ出場を決断できず
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【7月20日 AFP】リオデジャネイロ五輪の開幕まで2週間を切った19日、カナダのユージェニー・ブシャール(Eugenie Bouchard)が、ジカ熱に対する不安と、自身初の五輪を楽しみたいという思いが交錯するなかで、出場を迷っていることを明かした。
米首都ワシントン(Washington D.C.)で行われたシティ・オープン(Citi Open 2016)で、1回戦敗退に終わった試合後、ブシャールは「現時点では、どうするかわかりません。来週に決めようと思っています」と話した。
蚊が媒介するジカウイルスは、重い疾病を引き起こし、胎児への影響も指摘されている。22歳のブシャールも、「将来子供を産むとして、その子の健康と天秤にかけたときにどうなのか。それを自分の中で判断しなくちゃなりません」と話し、ジカ熱が一番の懸念材料だと明かした。
リオ五輪については、ジェイソン・デイ(Jason Day、オーストラリア)ら男子ゴルフのランキング上位4人、またシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)、トマス・ベルディハ(Tomas Berdych、チェコ)、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2016)で決勝進出を果たした同じカナダのミロス・ラオニッチ(Milos Raonic)ら、男女テニスの複数の強豪がすでに出場辞退を表明している。
「ゴルフの有名選手も含めて、辞退する選手が続出しているのを見て、それで考えさせられている部分はあります。今はできる限り情報を集めているところ。誰かこの件に詳しい人はいないかと思ってます」
カナダテニス協会(Tennis Canada)は同日、ブシャールが書類への記入を済ませ、飛行機の搭乗券とホテルの部屋を予約したことを明かしているが、本人としては、まだブラジル行きを決めたわけではないという。
「こういう状況になったのがとにかく残念です。もう本当に最悪。もしかしたら、ギリギリになったら目が覚めて、決められるかもしれません」
2014年にはウィンブルドン(The Championships Wimbledon 2014)で準優勝を果たし、一時は世界ランキング5位にまで上り詰めたブシャールだが、2015年の全米オープン(The US Open Tennis Championships 2015)で、控室で転んで脳振とうを起こしたことなどもたたり、その後はランキングが急降下した。
2016年に入り、ホバート国際(Hobart International 2016)とBMWマレーシア・オープン(BMW Malaysian Open 2016)で決勝に進出したことで、ランキングもなんとか41位まで戻してきたが、2014年のニュルンベルガー・カップ(2014 Nurnberger Versicherungscup)で初優勝を遂げて以来、WTAツアーのタイトルからは遠ざかっている。(c)AFP/Jim SLATER