【7月16日 AFP】カナダ・オンタリオ(Ontario)州ロンドン(London)で、シリア難民の定住支援目的で募った50万カナダドル(約4000万円)超を着服した罪でカナダ人司祭が起訴された。

 この司祭はイラク首都バグダッド(Baghdad)に本拠を置くカルデア・カトリック教会(Chaldean Catholic Church)のアメール・サカ(Amer Saka)被告(51)。数年前から難民支援プログラムに携わっていた。

 地元警察が14日明らかにしたところによると、サカ被告はシリアから内戦を逃れてカナダに渡った難民支援のために20人を超える有志者から集めた資金を着服しギャンブルで使い果たしたとされる。捜査の範囲は州内だけでなくカナダ移住を希望する難民がいる米国など各国に及んだ。

 同教会カナダ教区のエマニュエル・シャレータ(Emanuel Shaleta)司教は、サカ被告を問いただしたところ着服した金はすべてギャンブルで使ってしまったと告白したと、地元メディア「ロンドン・フリー・プレス(London Free Press)」に語っている。

 警察は難民基金をめぐる捜査を今年2月に開始。これとともにサカ被告はオンタリオ州の同協会ハミルトン(Hamilton)教区から停職処分を受け、今月13日に逮捕され、詐欺などの罪で起訴されたが保釈が認められた。ロンドン・フリー・プレスによると、裁判所は保釈に際し、全てのカジノへの立ち入り禁止を被告に命じたという。(c)AFP