【7月10日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は9日、大統領選で民主党の指名獲得を確実にしたヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏が、国務長官在任中に私用メールアドレスを国家機密に関わる公務に使用していた問題について質問されたが、回答しなかった。

 クリントン氏のメール問題に関する捜査は先日終結したが、この問題について何か月もコメントを避けてきたオバマ大統領は、「引き続きコメントは控える」と述べた。

 米連邦捜査局(FBI)のジェームズ・コミー(James Comey)長官は、クリントン氏が軽率だったものの、違法行為の証拠は見つからなかったと発表している。

 コミー長官は、国務省における機密に関わるメールの扱いに対し懸念を示したが、オバマ大統領はその懸念は共有しているとし、「わたしたちが抱えている難題の主因は、情報の流れ方の性質が変化するということだ。電子メールや携帯メール、スマートフォン(多機能携帯電話)の登場によって、膨大なデータが創出されている」と指摘。「利便性は極めて高い」とする一方、国務省にはデータの精査と適切な分類が強く求められていると付け加えた。

 オバマ氏は11月の大統領選で、自身の後任としてクリントン氏を支持する意向を表明している。(c)AFP