【7月6日 AFP】フランス南西部、ピレネー山脈(Pyrenees)の麓のリュスサンソバール(Luz-Saint-Sauveur)で、ヒグマの出没で放牧していたヒツジ125匹がおびえて谷に落ちて死んだとして、5日、地元の牧羊業者らがヒグマの駆除を求めて抗議行動を展開した。

 AFPの取材に応じた牧羊業者の一人、ティエリー・ラサール・カレール(Thierry Lassalle-Carrere)さんは、週末に自身が飼育していたヒツジがクマに追いかけられて崖から落ちたと思うと話し、さらに「山には309匹のヒツジがいたが125匹が死んだ。この6~7年、クマ対策に取り組んできた。被害は毎年のことだが、今年ここまで(の被害)ほどではなかった。損失の回復には数年はかかる」と語った。

 ピレネー山脈の固有種のヒグマは、1990年代初めに絶滅の危機に直面した。その後、1990年代後半に国外から輸入した個体を野生に放し、現在は30頭が生息しているとみられている。(c)AFP