イラク中部の要衝奪還、シーア派民兵が報復で民間人50人超殺害か
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【7月6日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が支配していたイラク中部の都市ファルージャ(Fallujah)の奪還作戦をめぐり、国連(UN)は5日、イラク軍と共に戦ったシーア派民兵組織が民間人900人を拉致し、少なくとも50人を斬首や拷問によって殺害した恐れがあると明らかにした。
先月前に完全奪還にこぎ着けたこの作戦は当初、複数のシーア派民兵組織の支援を受けており、スンニ派のISに対する報復として、ファルージャに住むスンニ派イスラム教徒への暴力行為が懸念されていた。
ゼイド・ラアド・アル・フセイン(Zeid Ra'ad Al Hussein)国連人権高等弁務官は声明で、民兵組織「カタエ・ヒズボラ(Ketaeb Hezbollah)」が民間人に対して助けに来たと言いながら残虐行為を働いたことを示す強力な証拠があると発表。政府軍と共に戦う非正規の民兵組織が関与した残虐行為としては「初めてではないが最悪のものとみられる」とした。
声明ではさらに、イラク軍が現在、ISの支配下にある北部の大都市モスル(Mosul)を解放する準備を進めていることから、ISによる犯罪行為への報復としてスンニ派の民間人は今後も悲惨な暴力に巻き込まれかねないと警鐘を鳴らしている。(c)AFP