【7月5日 AFP】(更新、写真追加)中国メディアによると、国内最長の河川である長江(揚子江、Yangtze River)流域で起きた洪水の死者・行方不明者は5日までに128人に達した。数日以内に台風の上陸が予想されており、被害の拡大が懸念されている。

 国営新華社(Xinhua)通信は民政省の発表として、長江やその支流付近の広大な地域でこれまでに約130万人が避難を余儀なくされたと伝えている。

 新京報(Beijing News)が報じた当局者の話によると、上海(Shanghai)近郊の太湖(Lake Taihu)では、1954年以来最高の水位を記録しており、8日に上陸予定の台風によって氾濫するリスクが深刻に高まっている。

 国営メディアは、飼育しているブタ6000頭の周りに水が押し寄せ、涙を流す中国東部の農民の写真を掲載した。豪雨によって中部・湖北(Hubei)省のスタジアムが「巨大な浴槽」と化した写真も広まっている。

 先月、汪洋(Wang Yang)副首相は、今年のエルニーニョ(El Nino)現象は特に強力で、長江および准河(Huai River)流域では洪水のリスクが高まると警告していた。(c)AFP