【7月4日 AFP】英国の欧州連合(EU)離脱問題「ブレグジット(Brexit)」をめぐる国民投票で、離脱派をけん引した英国独立党(UKIP)のナイジェル・ファラージ(Nigel Farage)欧州議会(European Parliament)議員(52)が4日、UKIP党首辞任を発表した。

 ロンドン(London)で記者会見したファラージ氏は「UKIP党首を退く決意をした。国民投票での離脱派陣営の勝利は、私の政治的野心が達成されたことを意味する」と語った。

 ファラージ氏は、デービッド・キャメロン(David Cameron)英首相の後継が誰にせよ、EU離脱運動を長年率いてきた人物であるべきだと述べた。また英国のEUからの脱退交渉を注意深く見守ると述べ「(EU本部のある)ブリュッセル(Brussels)での交渉過程をタカのように見つめていく。時に欧州議会で発言していくだろう」と語った。

 さらに「わが国はEUを去ることにはなったが、脱退の条件は明確ではない。多くの有権者とかけ離れた政府や労働党による後退があれば、その時こそUKIPの出番だ」とも語った。

 ファラージ氏は「EUの他の地域で生まれている他の独立運動」にも尽力したいとし、「EUを去りたがる国は、これが最後ではないことを確信している」と述べた。

 ファラージ氏はこれまで過去に2回、UKIPの党首を辞任したことがある。1度目は2009年で党内の内紛によるもの、2度目は2015年に下院議員選挙で落選した時だが、どちらの場合も党首に復帰している。しかし、今回は「また考えを変えることはないと約束する」と強調している。(c)AFP