【7月4日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2016)は3日、男子シングルス3回戦が行われ、大会第12シードのジョーウィルフリード・ツォンガ(Jo-Wilfried Tsonga、フランス)と第18シードのジョン・イズナー(John Isner、米国)の一戦は、4時間半近いの激闘の末にツォンガが6-7、3-6、7-6、6-2、19-17で勝利。敗れたイズナーは、最終セットのタイブレーク導入を求めた。

 最終セットの第32ゲームでツォンガがマッチポイントをしのぐなど、日没順延を挟んで2日間合計4時間25分にわたった激闘は、最終セットだけでも2時間以上に及んだ。

 イズナーはこの試合でエース38本、ウイナー101本を決めた一方、ミスを53回も犯した。対するツォンガはエース21本、ウイナー88本だったが、ミスは20回に抑えた。

 長丁場の試合を終えたイズナーは、ウィンブルドンもそろそろ全米オープン(US Open Tennis Championships)に倣うべきだという考えを改めて示した。四大大会(グランドスラム)は全米オープンを除き、最終セットではタイブレークを行わない伝統を貫いている。

 イズナーは過去にも、テニス史上最長となる有名なマラソンマッチを経験している。ニコラ・マウー(Nicolas Mahut、フランス)と対戦した2010年のウィンブルドン1回戦では、3日間で合計11時間5分に及ぶ試合を行い、最終第5セットのゲームカウントは70-68だった。

 タイブレークを導入すべきかについて、「もう何度も主張してきたことだから」と話したイズナーは、大会側が将来的に変更する可能性はあると思うかと問われ、「わからない。そういう話は聞こえてこないしね。僕ができることもない」と答えた。

 一方、勝利したツォンガも最終セットのタイブレーク制が導入されれば、肉体を限界以上に酷使し、次の試合までに回復が間に合わないということも少なくなると考えている。

「もちろん、選手にとってはその方がいいよ。勝者は次の試合も続けてプレーしなければならないので、そっちの方が体にとってはありがたい」

「だけど同時に、観客やファンにとっては現状維持がいいとも思う。ドラマがあるから。だから僕としてはどっちもどっちだね」

「賛成とも反対とも言い切れない。ただ選手としては、次の日のプレーが難しくなるのはたしかだと思う」

 ツォンガは4日の4回戦で、第7シードのリシャール・ガスケ(Richard Gasquet)とのフランス勢対決に臨む。(c)AFP