【7月2日 AFP】米国防総省は1日、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が掌握するイラク第2の都市モスル(Mosul)近郊で米軍主導の有志連合が空爆を行い、IS軍事部門の司令官2人を殺害したと発表した。

 ピーター・クック(Peter Cook)国防総省報道官の声明によると、作戦が実施されたのは先月25日。「ISIL(ISの別称)の軍事司令官2人を標的に空爆を行った」「精密爆撃により、ISILのバシム・ムハンマド・アフマド・サルタン・バジャリ(Basim Muhammad Ahmad Sultan al-Bajari)容疑者と、ハティム・タリブ・ハムドゥニ(Hatim Talib al-Hamduni)容疑者を殺害した」という。

 クック報道官によるとバジャリ容疑者は、ISの「副戦争相」で、以前は国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)に属していた。2014年6月のモスル制圧を指揮し、自動車爆弾や自爆攻撃、マスタードガス攻撃を行う「ジャイシュ・ダビク(Jaysh al-Dabiq)」大隊の司令官だという。


一方のハムドゥニ容疑者は、イラクにおける事実上のIS首都となっているモスルの軍司令官で、一帯の軍警察をまとめ上げていたとされる。

 イラク治安部隊はこの数週間でIS掃討作戦で大きな成果を上げ、ファルージャを奪還。現在はモスル解放に向け、数か月以内の作戦開始を目指しているとみられる。クック報道官は、今回の空爆もモスル解放のための準備だと説明した。(c)AFP