【7月2日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2016)は1日、女子シングルス2回戦が行われ、大会連覇を目指す第1シードのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)は6-7、6-2、6-4でクリスティーナ・マクヘイル(Christina McHale、米国)に逆転勝利を収めたが、ラケットを放り投げるなど不満を残す試合となった。

 通算7度目のウィンブルドン制覇を目指す世界ランク1位のセレーナは自分のパフォーマンスに激しく腹を立て、センターコートの芝に何度もラケットをたたきつける場面がみられたが、試合をフルセットまで持ち込み、アニカ・ベック(Annika Beck、ドイツ)との3回戦に進出した。

 いら立ちを募らせながらも、世界ランク65位のマクヘイルに辛勝した34歳のセレーナは、「どのサーフェスでも苦戦しながら戦い続け、頂点に立った」と話し、「毎試合プレーの向上を心がけているし、良くなるためにたくさん試合をこなしたいと思っているの。どんな試練にも準備はできている」と語った。

「厳しい試合を勝ち抜くことができるとうれしいし、最後まで本当に厳しい戦いでも諦めたりしない」

 オープン化以降の四大大会(グランドスラム)で歴代最多に並ぶ通算22勝を目指しているセレーナは、試合を振り返り、「まさに戦闘モードだった。今大会に勝ち残るために、自分の人生をかけてプレーしていました」と語っている。

「これまでコートの内外でたくさんのことを経験してきたし、どんな局面にも対応できる。私は精神面でいえば最強の選手の一人。私を精神的に屈服させるのは至難の業でしょう」

■ラケットへの八つ当たり

 第1セットでタイブレークを落としたセレーナは、ベンチに座ると地面にラケットを5回ほどたたきつけ、最後は放り投げた。そのラケットがテレビカメラマンの腹部に当たり、警告を受けたセレーナは「たくさんチャンスを逃したから、とにかくすごく腹が立っていたの」と説明すると、「あのときは自分自身に少し失望していた。あれは罰金もの」と反省していた。

 その一方でセレーナは、「これまで、たくさんのラケットを破壊してきた。ラケットを壊して罰金を科されたことは何度もある。だけど全仏オープン(French Open 2016)やイタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2016)では壊していないので、自分ではよくやった方」と語っており、「状態が良いときは一定の量を壊している。今年はまだ少ないから、ラケットを壊さない時期をもう少し減らしたい。今日は良かった」とコメントした。(c)AFP