【7月1日 AFP】デンマークの警察当局は6月30日、移民・難民から一定額以上の現金や貴重品を没収できると定めた新法に基づき、移民5人から計7万9600デンマーク・クローネ(約122万円)を没収したことを明らかにした。2月に発効した新法が適用されたのは、今回が初めて。

 警察によると、5人はイラン国籍の26~35歳の男2人と女3人で、偽造の身分証明書でデンマークに入国を試みたとして28日午後、コペンハーゲン(Copenhagen)の空港で身柄を拘束された。

 5人は総額12万9000クローネ(約198万円)を所持していた。いずれも難民登録を希望しており、警察が審査中だという。

 デンマーク議会は1月、移民が1万クローネ(約15万円)を超える現金やこれに相当する価値のある貴重品を所持している場合、当局が没収できると定めた法案を可決した。この新法は国際社会から非難を浴び、米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)はユダヤ人から財産を没収したナチス・ドイツ(Nazis)に例えて批判していた。(c)AFP