【7月1日 AFP】イラク政府が先月末に中部ファルージャ(Fallujah)をイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」から完全奪還した後、一帯から逃走を試みたIS構成員に米主導の有志連合やイラク軍が空爆を実施し、数十人を殺害、車両数百台を破壊したことが分かった。両国の当局者らが6月30日に明らかにした。

 首都バグダッド(Baghdad)の西約50キロに位置するファルージャは2年にわたりISの支配下にあったが、6月26日にイラク軍が全面的に奪い返した。

 イラク政府によると、空爆は6月29日から30日にかけて実施。ファルージャ喪失で大きな打撃を受けたISに追い打ちをかける形となった。

 米国防総省のマシュー・アレン(Matthew Allen)報道官によると、有志連合はファルージャ南西に集結していた車両のうち推定55台、さらに同市北西で120台を破壊した。

 一方、イラク統合作戦軍(Joint Operations Command)によると、同国空軍が車両96台を破壊し、「大規模な」戦闘員集団を殺害。陸軍の航空部隊も507台を破壊し、「数十人」を殺害したという。

 イラク統合作戦軍はイラク軍の空爆で殺害したIS構成員の正確な数は明らかにしていないが、連合軍の爆撃では349人が死亡したとしている。(c)AFP/Ammar Karim