【6月30日 AFP】英国民投票が欧州連合(EU)からの離脱という衝撃的な結果に終わったことを受け、オランダでもEU離脱か残留かを問う国民投票の実施を求める請願運動が起き、既に5万6000人以上が署名している。

 請願の呼び掛け人は、現地紙NRCハンデルスブラットに対し「オランダにも『ネグジット(Nexit)』への関心があることを示したい」と、オランダの英語名ネザーランドとエグジット(退出)を掛けた造語を使って説明した。

 請願は「(統一通貨)ユーロ導入とEU発足以来、何もかもが悪くなる一方だ。わが国の国家主権は放棄され、国境は消滅した」と訴えている。

 オランダ議会では、反イスラム的な極右政党、自由党のヘルト・ウィルダース(Geert Wilders)党首が27日午後、「オランダのEU加盟の是非を問う国民投票の早急な実施」を政府に求める動議を提出したが、賛成14、反対124で否決された。

 ただ、署名運動が実を結ぶ可能性は低い。オランダでEU残留の可否を問う国民投票を実施するには、憲法改正など長期にわたる手続きが必要で、大半の政治家らは乗り気ではない。専門家は、他の政党がウィルダース氏に同調する可能性はほとんどないと述べている。(c)AFP