英次期首相レース、メイ内相が出馬へ 「国を結束させる」
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【6月30日 AFP】国民投票の結果を受けて辞意を表明した英国のデービッド・キャメロン(David Cameron)首相の後任レースに、テリーザ・メイ(Theresa May)内相(59)が名乗りを上げた。29日付の英紙タイムズ(The Times)に寄稿した書簡で、首相として英国を結束させていく意欲を示した。
23日に行われた英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票では離脱派が勝利し、大陸欧州に激震が走った。この結果を受けて、与党・保守党の党首でもあるキャメロン首相は引責辞任する意向を示した。
キャメロン氏と同様にメイ氏も残留を支持していたが、投票前の運動で前面に出ず両派の調整役を担ったことから、対立する両派をまとめるのに最適な人物として浮上していた。
メイ氏は書簡で自分には「英国を全ての人に尽くす国とする使命」があると表明。「一般的な労働者階級の世帯の生活は、政治家たちが認識しているものよりはるかに厳しい」とも指摘した。
労働者階級への訴求を狙ったメイ氏のコメントは、次期首相の座を争うライバルと目されるボリス・ジョンソン(Boris Johnson)前ロンドン(London)市長を意識しているとみられる。ジョンソン氏がラテン語で演説をするなど上流階級のイメージが強い一方、メイ氏は牧師一家の生まれだ。
メイ氏は2010年の総選挙での保守党の勝利を受けてキャメロン氏から内相に指名された。2015年の選挙後も内相にとどまり、移民政策では強硬派として知られる。強面や謹厳なスーツ姿は1980年代に首相として英国を率いた故マーガレット・サッチャー(Margaret Thatcher)氏にもなぞらえる。
新首相は9月上旬に就任する見通し。(c)AFP