【6月27日 AFP】欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票で離脱派が勝利した英国のジョージ・オズボーン(George Osborne)財務相は27日、EUの離脱条項にあたるリスボン条約(Lisbon Treaty)第50条の発動は、EUとの関係性において英国が「明確な見通し」を持ってから行うべきだと語った。

 EU残留を主張してきたデービッド・キャメロン(David Cameron)英首相はすでに辞意を表明し、第50条の発動は後任に託すと述べている。

 国民投票の結果発表後、初めて公の場でコメントしたオズボーン財務相は「(キャメロン)首相は秋に新たな首相が就任するまでの間、第50条発動の決定を遅らせることで(EUとの)関係をどうすべきか、われわれに国として決定する時間を与えてくれた」と述べた上で「英国が第50条を発動しても良いのは、欧州の隣人たちとどのような取り決めを新たにしていくか、明確な見通しができた時のみだ、というのが私の判断だ」と語った。


英国はEUを離脱すれば孤立に陥り、経済に悪影響を及ぼすとの警告にもかかわらず、52%対48%で離脱を選んだ。オズボーン氏は「木曜日、英国の人々はEUを去ることに票を投じた。私が望んでいた結果ではないが、人々の意思表示であり、この民主主義の下、われわれは結果を受け入れ、その指し示すことを実行しなければならない」とも述べた。(c)AFP