【6月22日 AFP】生後6か月間に母乳のみで育てられた乳児は小学生になった時の行為障害が少ないとする論文が21日、米オンライン医学誌プロス・メディシン(PLOS Medicine)に発表された。

 1500人以上の子どもを対象に南アフリカで実施されたこの研究で、母乳育児の期間と、7歳から11歳までの子どもの行為障害の兆候との間に強い関連があることが分かったという。

 論文によると、世界保健機関(WHO)が奨励するように生後6か月間に母乳のみで育てられた子どもは、母乳育児が1か月未満だった子どもと比べ、行為障害が56%低かった。

 カナダ政府が資金を出した同論文の主著者で、南アフリカ・ダーバン(Durban)の人間科学研究会議(HSRC)のタムセン・ロシャ(Tamsen Rochat)氏は、「乳児の母乳のみの育児期間は、いくつかの発達分野において以前に知られていたよりも重要だった」と述べた。

 ロシャ氏は、子どもの頃の行為障害は、その後の人生における暴力や犯罪などの社会的問題や長期的な精神的健康面の問題や低い学力とも関連があると強調した。(c)AFP