史上最も若い系外惑星発見、惑星系の形成過程解明に手掛かり
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【6月21日 AFP】太陽系外の惑星として、最も若い星が見つかった。天文学者らが20日、発表した。惑星系の形成について新たな知見を提供する可能性がある発見だという。
発見されたのは、誕生から1100万年の系外惑星「K2-33b」。恒星「K2-33」を5.4日周期で公転している。
この若い惑星の存在は、惑星誕生後、比較的早い時期に軌道距離が決まる可能性を示唆している。
天文学者らは、発見についての研究論文を、米国天文学会(AAS)が発行する米天文学専門誌アストロノミカル・ジャーナル(Astronomical Journal)に発表した。
惑星K2-33bは、海王星型の惑星「スーパーネプチューン」に分類される。その大きさは、誕生から約45億年の地球の約5倍。地球から約470光年の距離で、さそり座に位置する。
恒星周囲のガスやちりから成るこうした惑星は、はじめから恒星の近くで形成されたり、形成しながらその軌道が中央の恒星に近づいたりする。
研究論文の共同執筆者でテキサス大学オースティン校(University of Texas at Austin)の天文学者、アンドリュー・マン(Andrew Mann)氏は、惑星軌道の移動が地球型惑星の形成に影響を及ぼす可能性があると推測する。
「もし、地球型惑星誕生後に木星や海王星の軌道が内側へと移動していたなら、われわれの太陽系に、地球やそのほかの地球型惑星が存在していなかった可能性もある」とマン氏は声明で述べた。