【6月21日 AFP】欧州連合(EU)からの離脱か残留かを問う英国の国民投票を23日に控え、トヨタ自動車(Toyota Motor)が英国の従業員に対し、EUを離脱した場合の経済的影響を警告する書簡を英最大労組ユナイト(Unite)との連名で送付した。

 英国のEUからの離脱について「強く」異議を唱えているトヨタは、国民投票を前に、離脱派の「ボート・リーブ(Vote Leave)」陣営によって「曲解」されている自社の立場を明らかにしておきたいと述べた。書簡は従業員や労組組合員に対しEU残留派の「リメイン(Remain)」を支持するよう呼び掛けることは控えたものの、28か国が加盟するEUから英国が離脱するとの投票結果が出れば「重大な経営課題」が生じるだろうと警告している。

 トヨタは英国での自社の操業にとって「欧州市場への自由なアクセスは決定的に重要」だとし「(英国で生産されている)わが社の車両の90%近くがEUへ輸出され、またわが社の自動車生産全体の75%がEUの顧客のためのものだ」とも述べた。英国にはトヨタ工場が2か所あり、3400人以上を雇用している。(c)AFP