露政府、世界陸上モスクワ大会でドーピング陽性の隠蔽を指示
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【6月18日 AFP】ロシア政府が、2013年に開催された第14回世界陸上モスクワ大会(14th IAAF World Championships in Athletics Moscow)で、ドーピングの陽性反応を隠蔽(いんぺい)していたことが明らかになった。世界反ドーピング機関(WADA)に任命された独立調査官が17日、発表した。
調査を行ったリチャード・マクラーレン(Richard McLaren)教授は、ロシアのスポーツ省がモスクワ反ドーピングセンター(Antidoping Centre Moscow)に対し、「2013年の世界陸上の大会前後と期間中は、陽性反応の結果を報告しない」ように指示を出していたと報告した。WADAによると、ロシア政府の介入は早くて2011年ごろから始まっていたという。
この報告がなされた数時間前、国際陸上競技連盟(IAAF)は「国家ぐるみ」のドーピング問題で資格停止中のロシア陸上競技連盟(ARAF)に対する処分延長を、全会一致で決定した。これで同国の選手がリオデジャネイロ五輪に出場することができなくなったが、ドーピングに関与していないことが確認された選手については、個人資格で出場できる可能性を残している。
マクラーレン氏は「調査は続行中」であると付け加え、7月中旬にはその内容を公表するとしている。(c)AFP