【6月16日 AFP】インドネシアのジャワ（Java）島でゴンドウクジラ32頭が海岸に打ち上げられているのが見つかり、大規模な救出活動が行われたもののうち8頭が死んだ。地元当局が16日明らかにした。

　打ち上げられたのはゴンドウクジラ属のコビレゴンドウで、15日の早い時間帯の満潮時に東ジャワ（East Java）州プロボリンゴ（Probolinggo）の浅瀬に漂着した。

　地元海洋・漁業当局のデディー・イスファンディ（Dedy Isfandi）氏の説明によると、当初岸辺の近くを泳いでいたのは1～2頭に過ぎなかった。病気のクジラは岸辺近くを泳ぐ傾向があるという。

　しかし、「クジラは社交性が高いため、1頭が病気になると、ほかのクジラが近づいて沖に戻そうとする。今回はそこで潮が引き、全頭が立ち往生してしまった」

　漁師や政府の職員ら数百人が夜を徹してクジラを沖に帰そうと試みたが、朝までに浅瀬に戻って来た8頭が死んだという。

　残りの23頭は無事沖合に戻り、方向感覚を失っていた1頭も浅瀬に戻らないよう救助者らが付き添って沖に帰した。

　漂着した原因を調べるため獣医師や科学者が死んだクジラの検視を行っているが、漁業当局者らはインド洋（Indian Ocean）の大しけや、有毒物を食べたことが関係している可能性を指摘している。(c)AFP