祈らない人は「けだもの」、神学教授のTV発言が物議 トルコ
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【6月14日 AFP】イスラム教の断食月「ラマダン(Ramadan)」に合わせたトルコ国営テレビの番組で、出演したある大学教授が、祈らない人々は「けだもの」だと発言したことが世論の怒りを買っている。
国営テレビ局TRTで先週末に放送された番組に出演したアンカラ大学(Ankara University)神学部のムスタファ・アスカル(Mustafa Askar)教授は「はっきり言って、コーランの一節によれば、けだものは祈りをささげないし、祈りをささげないものはけだものだ」と述べた。
さらにアスカル氏は、人間だけが祈りのためにひれ伏すことができる額を持った生き物だと主張し「人は、祈りの人間工学にそぐうよう創造された」と語った。
アスカル教授の発言が物議を醸す中、ヌレッティン・ジャニクリ(Nurettin Canikli)副首相は13日の閣議の後で記者団に「番組の詳細を見る機会が持てていない。もしも、それが犯罪に当たるならば、わが国の検察と裁判所により、必要な捜査と起訴がなされるだろう。何も障害はない」と述べるにとどまった。
トルコは世俗主義の憲法の下で信仰の自由が保障されているが、レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領率いる現政権下ではイスラム化が進んでいるという批判の声が上がっている。(c)AFP