【6月13日 AFP】米フロリダ(Florida)州オーランド(Orlando)の同性愛者向けナイトクラブで12日に起きた銃乱射事件で、警察に射殺されたオマル・マティーン(Omar Mateen)容疑者(29)の元妻が取材に応じ、同容疑者は暴力的で精神が不安定だったが、イスラム過激主義に傾倒してはいなかったと語った。

 シトラ・ユスフィ(Sitora Yusufiy)さんはコロラド(Colorado)州ボルダー(Boulder)の自宅前で、マティーン容疑者について「結婚して2~3か月したころ、彼が精神不安定なことに気付いた。双極性気質で、いきなり怒り出すことがよくあった」と話した。

 ユスフィさんはマティーン容疑者とインターネット上で知り合い、2009年に結婚した。しかし、結婚から数か月すると、暴力を振るわれるようになった。「実家の家族と話もさせてもらえず、隔離されていた」という。

 当時、マティーン容疑者はイスラム教の慣習を励行していたものの、急進的な傾向は全くみられなかったという。

 一方でユスフィさんは、マティーン容疑者が「精神的に不安定で、病んでいた」と述べ、ステロイド剤の使用歴があったことを明かした。ステロイド剤は妄想症や妄想的思考などの精神・神経症状を誘発することがある。

 AFPが確認した法廷文書によると、2人は2011年に離婚。以来、ユスフィさんはマティーン容疑者とは連絡を取っていなかったという。(c)AFP