ウクライナ首都でゲイパレード、厳戒下で開催
このニュースをシェア
【6月13日 AFP】ウクライナの首都キエフ(Kiev)で12日、ゲイプライドパレードが実施され、先例のない規模の警備態勢の中、同性愛者の権利支持者ら700人以上が市中心部を行進した。ウクライナでは3回目のパレードだが、首都の中心部で開催されたのは始めて。
数千人の警官と国家警備隊が列をつくって見守る中、パレードは約20分で終了。国家警察の報道担当官はインタファクス・ウクライナ(Interfax-Ukraine)通信に対し、行進に関連して57人が短時間、拘束されたと述べた。
参加者は「LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)の権利は人権」とのスローガンが書かれた横断幕を掲げ、ある25歳の活動家は「分野や指向にかかわらず、権利は尊重されるべき」と語った。
ウクライナの政治家も数人が参加し、うち2人はペトロ・ポロシェンコ(Petro Poroshenko)大統領派の政治家だった。
旧ソ連時代には同性愛は違法とされており、キリスト教の正教会(Orthodox Church)が強い影響力を持つウクライナでは、依然として同性愛嫌悪の風潮が広まっている。
昨年のゲイプライドパレードは、都心部から遠く離れたところで開催され、わずか2、3分で終了した。投石して抗議する国粋主義者らが参加者らと衝突し、少なくとも10人が負傷、25人が拘束された。(c)AFP/Dmytro GORSHKOV