【6月8日 AFP】米軍当局者は7日、東シナ海(East China Sea)の上空で中国の戦闘機2機が米軍の偵察機に危険な接近を行ったと発表した。ただし、挑発的な行為ではなくパイロットの操縦能力の問題と判断していると述べた。

 米太平洋軍(US Pacific Command)のデビッド・ベンハム(David Benham)報道官によると、中国の殲10(J-10)戦闘機2機が、通常の巡回飛行中だったRC135偵察機に接近した。うち1機は「安全でない過度の速度で接近した」という。

 ただ「他には挑発的な行為や危険な動きがなかったことから、初期段階の評価としては不適切な飛行技術が原因のケースとみられる」と説明した。

 米国防総省は先月にも、南シナ海(South China Sea)上空の国際空域で中国の戦闘機2機が米偵察機1機に異常接近したと明らかにしている。

 太平洋の一部である東シナ海には多くの小島が存在し、それらの領有権をめぐり中国、日本、台湾が争っている。訪中したケリー(John Kerry)米国務長官は領有権問題について、「法の支配」に基づいて平和的な解決を目指すよう中国側に求めていた。(c)AFP