地中海渡航中に死亡した移民、2014年以降で1万人余 UNHCR
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【6月8日 AFP】国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は7日、欧州に向けて地中海(Mediterranean Sea)を渡っている途中に死亡した移民らが2014年以降で1万85人に達したことを明らかにした。一方、欧州連合(EU)はアフリカからの移民流入に歯止めをかけるための新たな計画を公表している。
地中海では過去数週間に移民船の海難事故で数百人が犠牲になった。UNHCRはこうした航海中の移民らの死者が今年に入ってから急増しており、1月からこれまでで2814人に上っていると発表した。
死者数は2014年が3500人、2015年が3771人だった。
EUとトルコが3月に合意した移民流入阻止の枠組みにより、トルコ経由の移民らは急減した半面、アフリカから地中海を渡って欧州を目指すルートでの移民らが増加してきた。
こうしたなか、EUの行政執行機関である欧州委員会は後者のルートでの密航を抑制すべく、EUの資金を活用して移民の主な出身国に最大600億ユーロ(約7兆3000億円)の民間投資を促進するなど、新たな対策の検討に入っている。(c)AFP/Cédric SIMON